損失補償基準
2011年12月14日 / 補償等に関する業務関係
昭和37年に閣議決定された「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」は、損失補償の規範として制定された。
その損失補償の考え方は、土地収用法と同じであり、より具体的な基準である。
またその性格は、憲法上の「正当な補償」の内容について政府の見解を示したものといえる。
1.損失補償基準の概要
公共事業の施行に伴う損失補償としては、
①私人の財産権に対する損失補償(一般補償)
②公共施設等の財産権に対する損失補償(公共補償)
に大別することができる。
(1)一般補償基準
一般補償についての損失補償基準は、次の3つがある。
①公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱
②用対連基準
・公共用地の取得に伴う損失補償基準
・公共用地の取得に伴う損失補償基準細則
・公共用地の取得に伴う損失補償基準及び同細則の運用申し合わせ
③各公共事業施行者の一般補償基準
一般補償基準要綱は、
・補償すべき範囲を明確にし
・補償項目の整理統一を図り
・補償額の算定方法を統一的に定めた
ものである。
公共事業を施行している各事業施行者は、一般補償基準要綱及び用対連基準に準拠して、損失補償基準が定められることとなる。
その損失補償の考え方は、土地収用法と同じであり、より具体的な基準である。
またその性格は、憲法上の「正当な補償」の内容について政府の見解を示したものといえる。
1.損失補償基準の概要
公共事業の施行に伴う損失補償としては、
①私人の財産権に対する損失補償(一般補償)
②公共施設等の財産権に対する損失補償(公共補償)
に大別することができる。
(1)一般補償基準
一般補償についての損失補償基準は、次の3つがある。
①公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱
②用対連基準
・公共用地の取得に伴う損失補償基準
・公共用地の取得に伴う損失補償基準細則
・公共用地の取得に伴う損失補償基準及び同細則の運用申し合わせ
③各公共事業施行者の一般補償基準
一般補償基準要綱は、
・補償すべき範囲を明確にし
・補償項目の整理統一を図り
・補償額の算定方法を統一的に定めた
ものである。
公共事業を施行している各事業施行者は、一般補償基準要綱及び用対連基準に準拠して、損失補償基準が定められることとなる。
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用地取得の方法
2011年12月12日 / 補償等に関する業務関係
公共事業に必要な用地の取得の方法には、任意取得と強制取得の2つの方法がある。
任意取得とは、起業者が一般私人と同等の立場で権利者と話し合い、お互いの合意に基づく契約の形をとるもので、私法上の契約の原理、契約自由の原則の適用を受ける。
一方、強制取得とは、公権力を行使して強制的に取得する方法で、必ず法律の手続きに基づく必要がある。
土地収用法は、その代表的法律である。
しかし、収用適格事業(土地収用法第3条)については、任意契約が成立しない場合、起業者は、最後の手段として公権力を行使し、強制的に用地を確保を図らなければならず、結局、任意契約といってもその裏には公権力の行使が最終的には控えているのである。
公共用地の取得は、実際上、大部分が任意交渉によっており、土地収用法の手続きで取得される例は、非常に少ない。
任意交渉による用地取得といっても、その補償の内容は当事者間の全く自由な話し合いで決定されるものではなく、常に適正なものであり、かつ被補償者間相互に公平を保つものでなければならない。
よって、任意取得に当たっても損失補償の基準が必要となる。
そこで、各公共事業者間で統一性のなかった補償基準の統一化の必要から、昭和37年に「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」が閣議決定された。
また、土地収用法等による強制的な取得(収用、使用)、いわゆる公権力の行使により私有財産を公共のために用いるには、憲法第29条3項で「正当な補償」を行うこととされており、土地収用法においても、土地等を収用し、又は使用する場合の損失の補償に関する規定が置かれている。
任意取得とは、起業者が一般私人と同等の立場で権利者と話し合い、お互いの合意に基づく契約の形をとるもので、私法上の契約の原理、契約自由の原則の適用を受ける。
一方、強制取得とは、公権力を行使して強制的に取得する方法で、必ず法律の手続きに基づく必要がある。
土地収用法は、その代表的法律である。
しかし、収用適格事業(土地収用法第3条)については、任意契約が成立しない場合、起業者は、最後の手段として公権力を行使し、強制的に用地を確保を図らなければならず、結局、任意契約といってもその裏には公権力の行使が最終的には控えているのである。
公共用地の取得は、実際上、大部分が任意交渉によっており、土地収用法の手続きで取得される例は、非常に少ない。
任意交渉による用地取得といっても、その補償の内容は当事者間の全く自由な話し合いで決定されるものではなく、常に適正なものであり、かつ被補償者間相互に公平を保つものでなければならない。
よって、任意取得に当たっても損失補償の基準が必要となる。
そこで、各公共事業者間で統一性のなかった補償基準の統一化の必要から、昭和37年に「公共用地の取得に伴う損失補償基準要綱」が閣議決定された。
また、土地収用法等による強制的な取得(収用、使用)、いわゆる公権力の行使により私有財産を公共のために用いるには、憲法第29条3項で「正当な補償」を行うこととされており、土地収用法においても、土地等を収用し、又は使用する場合の損失の補償に関する規定が置かれている。
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行政書士と開発許可申請書の作成
2011年12月11日 / 開発行為に関する業務
行政書士は、他の法律(弁護士法、税理士法等)において制限されているものを除き、他人の依頼を受け、報酬を得て、官公署(省庁、都道府県、市町村、警察署、保健所その他の行政機関等)に提出する書類及び権利義務の発生、存続、変更及び消滅等の意思表示を内容とする文書を本人に代わって作成及び提出すること、又は法律上若しくは社会生活上重要な利害関係のある事実証明に関する書類の作成及びこれら書類を官公署に提出する手続きを代理して行うこと。同時に書類作成一般について相談等に応ずることを業としている。
そこで開発行為の申請書作成について考えてみよう。
例えば、建築確認申請業務については、行政書士が、建築士の作成した建築設計図書を添付書類として、建築確認申請書を作成し、提出手続きを代理することはできるものと解されている。
この場合、建築設計及び工事監理は建築士のいわゆる独占業務である。
このことを開発申請書の作成に当てはめてみると、行政書士は、都市計画法第31条及び都市計画法施行規則第19条に規定された「設計者の資格」を有する者が作成した「設計にかかる設計図書」を添付書類として、開発許可申請書を作成し、提出手続きを代理することはできるといえる。
そこで大事なことは、建築確認申請以上に開発申請に係る「設計者の資格」について、開発区域の面積区分により、「学歴」「実務経験」が厳格に規定されていることである。
一例を記すると
・開発区域の面積:1ha以上 ~ 20ha未満
・学歴:大学の正規の土木、建築等学科を卒業した者
・実務経験:宅地開発に関する技術に関し2年以上
と規定されている。
許可申請の手続については、都市計画法第30条並びに都市計画法施行規則第15条、第16条及び第17条に規定されているので、それに則り手続きをすることになる。
ただし、都市計画法第81条(監督処分等)第1項第4号では、都市計画法等に規定する資格を有しない者による設計であるにも拘らず、資格を有する者の名を詐称して許可を得た場合などは、監督処分を受けることとなるので、充分注意を要する。
そこで開発行為の申請書作成について考えてみよう。
例えば、建築確認申請業務については、行政書士が、建築士の作成した建築設計図書を添付書類として、建築確認申請書を作成し、提出手続きを代理することはできるものと解されている。
この場合、建築設計及び工事監理は建築士のいわゆる独占業務である。
このことを開発申請書の作成に当てはめてみると、行政書士は、都市計画法第31条及び都市計画法施行規則第19条に規定された「設計者の資格」を有する者が作成した「設計にかかる設計図書」を添付書類として、開発許可申請書を作成し、提出手続きを代理することはできるといえる。
そこで大事なことは、建築確認申請以上に開発申請に係る「設計者の資格」について、開発区域の面積区分により、「学歴」「実務経験」が厳格に規定されていることである。
一例を記すると
・開発区域の面積:1ha以上 ~ 20ha未満
・学歴:大学の正規の土木、建築等学科を卒業した者
・実務経験:宅地開発に関する技術に関し2年以上
と規定されている。
許可申請の手続については、都市計画法第30条並びに都市計画法施行規則第15条、第16条及び第17条に規定されているので、それに則り手続きをすることになる。
ただし、都市計画法第81条(監督処分等)第1項第4号では、都市計画法等に規定する資格を有しない者による設計であるにも拘らず、資格を有する者の名を詐称して許可を得た場合などは、監督処分を受けることとなるので、充分注意を要する。
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開発行為
2011年12月11日 / 開発行為に関する業務
開発行為という言葉はよく聞くが、関係者以外は具体的にはよく知らない言葉である。
今回は、開発行為の概要について記する。
1.開発行為の定義
「開発行為」とは、都市計画法第4条第12項の規定により、「主として建築物の建築又は特定工作物(ゴルフコースやコンクリートプラントなど)の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。」と定められている。
すなわち、行為の目的として
・建築物の建築か工作物の建設にあること
・行為により土地の区画形質が変化すること
の2つの要件を有するこのが開発行為となる。
従って、土地の利用目的、物理的形状等からみて一体と認められる土地の区域について、屋外駐車場、資材置場、農地造成、飛行場の滑走路等その主たる利用目的が建築物又は特定工作物に係るものでないと認められる土地の区画形質の変更は開発行為には該当しない。
ただし、このような場合でも、3,000㎡以上の土地の区画形質の変更については、「県土保全条例」に基づく開発行為に該当する可能性があり、調整が必要となる。
開発行為をする土地の区域を「開発区域」という。
開発行為における「土地の区画形質の変更」とは、土地の「区画」「形」「質」とは
① 土地の「区画」の変更
公共施設の新設及び改廃を伴うもので、具体的には道路や水路等の新設、付替え、廃止等を行うもの。
なお、公共施設とは、都市計画法施行令第1条の2に規定する道路、公園、下水道、緑地、広場、河川、水路、消防の用に供する貯水施設をいう。
② 土地の「形」の変更
土地の切土、盛土を伴うもので、現状を変えて利用する場合。
具体的には、切土の最大高さが2mを超える場合、盛土の最大高さが1mを超える場合、切土と盛土の高低差が2mを超える場合
、切土、盛土の程度が1,000㎡未満の開発行為で平均で50cm以上の場合又は1,000㎡以上の開発行為で平均で30cm以上の場合一体的な切盛土の高さが2mをこえる場合のうち、いずれか一以上に該当する行為が対象になる。
なお、建築物の建築自体と不可分な一体の工事と認められる基礎事業、土地の掘削等の行為は「形」の変更に該当しない。
③ 土地の「質」の変更
農地等宅地以外の土地において、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的とすること。
建築物の建築に伴い、登記簿上の地目が宅地及び雑種地以外の土地を、宅地に変更する場合は開発行為とみなされる。
2.開発許可
次に開発行為について、一定規模以上の開発行為は、都市計画法第29条の規定により、知事の許可が必要となる。
(1) 区域区分を定めた都市計画区域(線引き都市計画区域)
① 市街化区域
1,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
② 市街化調整区域
面積に関わらず、開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
(2) 区域区分を定めていない都市計画区域(非線引き都市計画区域)及び準都市計画区域
3,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
(3) 都市計画区域及び準都市計画区域外
10,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
3.建築等許可
市街化調整区域においては、市街化を抑制すべき区域であるという趣旨から、開発許可を受けた区域以外の土地に開発行為を伴わずに建築行為を行う場合においても、都市計画法第43条(開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限)の規定により、知事の許可が必要となる。
今回は、開発行為の概要について記する。
1.開発行為の定義
「開発行為」とは、都市計画法第4条第12項の規定により、「主として建築物の建築又は特定工作物(ゴルフコースやコンクリートプラントなど)の建設の用に供する目的で行なう土地の区画形質の変更をいう。」と定められている。
すなわち、行為の目的として
・建築物の建築か工作物の建設にあること
・行為により土地の区画形質が変化すること
の2つの要件を有するこのが開発行為となる。
従って、土地の利用目的、物理的形状等からみて一体と認められる土地の区域について、屋外駐車場、資材置場、農地造成、飛行場の滑走路等その主たる利用目的が建築物又は特定工作物に係るものでないと認められる土地の区画形質の変更は開発行為には該当しない。
ただし、このような場合でも、3,000㎡以上の土地の区画形質の変更については、「県土保全条例」に基づく開発行為に該当する可能性があり、調整が必要となる。
開発行為をする土地の区域を「開発区域」という。
開発行為における「土地の区画形質の変更」とは、土地の「区画」「形」「質」とは
① 土地の「区画」の変更
公共施設の新設及び改廃を伴うもので、具体的には道路や水路等の新設、付替え、廃止等を行うもの。
なお、公共施設とは、都市計画法施行令第1条の2に規定する道路、公園、下水道、緑地、広場、河川、水路、消防の用に供する貯水施設をいう。
② 土地の「形」の変更
土地の切土、盛土を伴うもので、現状を変えて利用する場合。
具体的には、切土の最大高さが2mを超える場合、盛土の最大高さが1mを超える場合、切土と盛土の高低差が2mを超える場合
、切土、盛土の程度が1,000㎡未満の開発行為で平均で50cm以上の場合又は1,000㎡以上の開発行為で平均で30cm以上の場合一体的な切盛土の高さが2mをこえる場合のうち、いずれか一以上に該当する行為が対象になる。
なお、建築物の建築自体と不可分な一体の工事と認められる基礎事業、土地の掘削等の行為は「形」の変更に該当しない。
③ 土地の「質」の変更
農地等宅地以外の土地において、主として建築物の建築又は特定工作物の建設の用に供する目的とすること。
建築物の建築に伴い、登記簿上の地目が宅地及び雑種地以外の土地を、宅地に変更する場合は開発行為とみなされる。
2.開発許可
次に開発行為について、一定規模以上の開発行為は、都市計画法第29条の規定により、知事の許可が必要となる。
(1) 区域区分を定めた都市計画区域(線引き都市計画区域)
① 市街化区域
1,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
② 市街化調整区域
面積に関わらず、開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
(2) 区域区分を定めていない都市計画区域(非線引き都市計画区域)及び準都市計画区域
3,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
(3) 都市計画区域及び準都市計画区域外
10,000㎡以上の開発行為を行う場合は、知事の許可が必要
3.建築等許可
市街化調整区域においては、市街化を抑制すべき区域であるという趣旨から、開発許可を受けた区域以外の土地に開発行為を伴わずに建築行為を行う場合においても、都市計画法第43条(開発許可を受けた土地以外の土地における建築等の制限)の規定により、知事の許可が必要となる。
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現在制作されていない単独浄化槽の補償単価の設定の仕方
2011年12月10日 / 補償等に関する業務関係
補償の算定において、時々問題になるのが、現在、補償対象製品が制作されてなく、物価版等に単価がないときの対応についてである。今回は、具体的に既存建物の設備等で、現在、制作してなく、現在単価が無い単独処理浄化槽の単価設定について考え方を述べる。
1.「用地調査等標準仕様書」等による単価設定等の規定
「用地調査等標準仕様書 別記-2非木造建物{1}調査積算要領」第10条(単価等)第二号において、次のとおり規定されている。
また、「用地調査等標準仕様書 別記-3機械設備調査算定要領 別添―2機械設備工事費算定基準」第3条(見積書等)第1項においても、ほぼ同様に、次のとおり規定されている。また第2項には見積書の取扱が規定されている。
よって、見積書徴する際には
①当該機器等と同種同等の機器等の購入費の見積りを徴する。
②①ができない場合は、その機能が最も近似の機器等について見積りを徴する。
と規定されており、①及び②について、単独処理浄化槽に単価設定に準用して適用を検討してみる。
2.合併処理浄化槽は「同種同等」等か?の検討
単独処理浄化槽の設置について、法的な規制より設置不可能となったことから、生産が停止した現状がある。それゆえ、単独処理浄化槽の現在単価は「建設物価」や「積算資料」等に記載はなく、見積書の徴収も不可能であることから、合併処理浄化槽の単価を準用して採用せざるを得ないのが実情である。
この場合、建物等の推定再建築費を積算する上で、合併処理浄化槽の単価をストレートに採用した場合は、次の点が懸念される。
①単独処理浄化槽が制作されてないこと・・・「同種同等」及び「機能近似」か?
②同種同等の判定基準がないこと
③単独処理浄化槽より付加増となる
ことなどから判断して、単独処理浄化槽に換えて合併処理浄化槽を採用することは、「同種同等又はその機能が最も近似」とは言い難いと考える。
3.単独処理浄化槽の単価設定の検討
それでは単独処理浄化槽の単価設定をどのようにすべきか、入手可能な資料等を下に検討してみると、次のような方法を提案したい。
①過去の「建設物価」や「積算資料」等に記載されている単独処理浄化槽の単価に物価変動率による補正をして、現在単価として設定する方法・・・この場合、物価変動率補正に必要な期間等については、短期的期間の補正が適当ではないかと考える(2~3年程度)
②過去の同時点(約3点程)における「建設物価」や「積算資料」等に記載されている単独処理浄化槽の単価(A1、A2、A3)と合併処理浄化槽の単価(B1、B2、B3)を用い(この場合、浄化処理能力がほぼ同じ規模を採用する必要がある。)、(A1/B1、A2/B2、A3/B3)の平均値を補正係数として現在の合併処理浄化槽の単価に乗じて単独処理浄化槽の単価を推計する方法・・・補正係数の設定においては、可能な範囲で2~3年の変動を見る必要がある。
の方法を提案したい。
4.まとめ
既存建物の設備等で、現在、制作してなく、現在単価が無い単独処理浄化槽の単価設定においては、「別添―2機械設備工事費算定基準」第3条(見積書等)の規定を準用して、「同種同等の機器の判断」、「機能が最も近似の機器等の判断」が重要となる。
3で提案した①及び②の方法を比較検討し、総合的に判断すると、確保できる資料等の範疇からすると、②の方法が妥当ではないかと考える。
1.「用地調査等標準仕様書」等による単価設定等の規定
「用地調査等標準仕様書 別記-2非木造建物{1}調査積算要領」第10条(単価等)第二号において、次のとおり規定されている。
二 非木造建物補償標準単価表に記載されていない細目の単価については、「建設物価」、「積算資料」又はこれらと同等であると認められる公刊物に記載されている単価及び専門業者の資料単価
また、「用地調査等標準仕様書 別記-3機械設備調査算定要領 別添―2機械設備工事費算定基準」第3条(見積書等)第1項においても、ほぼ同様に、次のとおり規定されている。また第2項には見積書の取扱が規定されている。
(見積書等)
第3 工事費の算定に用いる資材単価及び機器等の価格は、「建設物価」、「積算資料」これらと同等であると認められる公刊物に記載されている単価又は専門メーカーの資材価格(カタログ価格等)及び見積価格によるものとする。
なお、カタログ価格等による場合は、実勢価格を適正に判断し取り扱うものとする。
2 専門メーカー等から徴する見積書の取扱いは、次の各号によるものとする。
一 見積徴収の要否
機器等購入費等を算定するに当たり専門的な知識が必要であり、かつ、専門メーカー等でなければ算定が困難と認められる機器等について、見積を徴するものとする。
原則として、次表の区分により専門メーカー等から当該機器等と同種同等の機器等について、その購入費に係る見積を徴するものとする。
なお、当該機器等と同種同等の機器等について見積を徴することができない場合は、市販されている機器等のうち、その機能が最も近似の機器等について、見積を徴するものとする。
よって、見積書徴する際には
①当該機器等と同種同等の機器等の購入費の見積りを徴する。
②①ができない場合は、その機能が最も近似の機器等について見積りを徴する。
と規定されており、①及び②について、単独処理浄化槽に単価設定に準用して適用を検討してみる。
2.合併処理浄化槽は「同種同等」等か?の検討
単独処理浄化槽の設置について、法的な規制より設置不可能となったことから、生産が停止した現状がある。それゆえ、単独処理浄化槽の現在単価は「建設物価」や「積算資料」等に記載はなく、見積書の徴収も不可能であることから、合併処理浄化槽の単価を準用して採用せざるを得ないのが実情である。
この場合、建物等の推定再建築費を積算する上で、合併処理浄化槽の単価をストレートに採用した場合は、次の点が懸念される。
①単独処理浄化槽が制作されてないこと・・・「同種同等」及び「機能近似」か?
②同種同等の判定基準がないこと
③単独処理浄化槽より付加増となる
ことなどから判断して、単独処理浄化槽に換えて合併処理浄化槽を採用することは、「同種同等又はその機能が最も近似」とは言い難いと考える。
3.単独処理浄化槽の単価設定の検討
それでは単独処理浄化槽の単価設定をどのようにすべきか、入手可能な資料等を下に検討してみると、次のような方法を提案したい。
①過去の「建設物価」や「積算資料」等に記載されている単独処理浄化槽の単価に物価変動率による補正をして、現在単価として設定する方法・・・この場合、物価変動率補正に必要な期間等については、短期的期間の補正が適当ではないかと考える(2~3年程度)
②過去の同時点(約3点程)における「建設物価」や「積算資料」等に記載されている単独処理浄化槽の単価(A1、A2、A3)と合併処理浄化槽の単価(B1、B2、B3)を用い(この場合、浄化処理能力がほぼ同じ規模を採用する必要がある。)、(A1/B1、A2/B2、A3/B3)の平均値を補正係数として現在の合併処理浄化槽の単価に乗じて単独処理浄化槽の単価を推計する方法・・・補正係数の設定においては、可能な範囲で2~3年の変動を見る必要がある。
の方法を提案したい。
4.まとめ
既存建物の設備等で、現在、制作してなく、現在単価が無い単独処理浄化槽の単価設定においては、「別添―2機械設備工事費算定基準」第3条(見積書等)の規定を準用して、「同種同等の機器の判断」、「機能が最も近似の機器等の判断」が重要となる。
3で提案した①及び②の方法を比較検討し、総合的に判断すると、確保できる資料等の範疇からすると、②の方法が妥当ではないかと考える。
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財産権と正当な補償
2011年12月08日 / 補償等に関する業務関係
憲法第29条1項は「財産権は、これを侵してはならない。」とし、私有財産制度を制度的に保障するとともに、社会的経済的活動の基礎をなす国民の個々の財産権につきこれを基本的人権として保障している。(最判昭62.4.22)
所謂、これが「財産権不可侵の原則」である。
しかし、その保障は絶対無制約のものではなく、2項に「財産権の内容は、公共の福祉に適用するように、法律でこれを定める。」と規定され、1項の不可侵性に対して公共の福祉の要請による制約を許容したものにほかならない。
最高裁判例(最判昭35.6.15)では、「法律で財産上の権利につき使用、収益、処分の方法に制約を加えることがあっても、それが公共の福祉に適合するものと基礎付けられえいる限り、当然なしうるところである。」
一方、3項は「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」としており、財産権を公共の利益のために、正当な補償を行った上で収用したり(公用収用)、制限したり(公用制限)することが認められている。
ここで「正当な補償」を必要とするのは、財産権者に「特別の犠牲」が加えられた場合であると一般に解されている。
「特別の犠牲」の判断は、侵害行為が。特定人又は特定の範疇に属する人を対象としているかどうか(形式的基準)、及び侵害行為が財産権の本質的内容を侵すほど強度であるかどうかなどで判断することとなる。
3項の「正当は補償」の解釈については、生じた損失のすべてについての完全な補償を要するとする「完全補償説」があり、土地収用法における損失の補償については、判例は完全補償説に立っている(最判昭48.10.18)。
判例を記すると「収用の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償をすべきであり、金銭を持って補償する場合には、被収用者が近傍において被収用地と同等の代替地を取得することをうるに足りる金額の補償を要する。」となっている。
所謂、これが「財産権不可侵の原則」である。
しかし、その保障は絶対無制約のものではなく、2項に「財産権の内容は、公共の福祉に適用するように、法律でこれを定める。」と規定され、1項の不可侵性に対して公共の福祉の要請による制約を許容したものにほかならない。
最高裁判例(最判昭35.6.15)では、「法律で財産上の権利につき使用、収益、処分の方法に制約を加えることがあっても、それが公共の福祉に適合するものと基礎付けられえいる限り、当然なしうるところである。」
一方、3項は「私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用いることができる。」としており、財産権を公共の利益のために、正当な補償を行った上で収用したり(公用収用)、制限したり(公用制限)することが認められている。
ここで「正当な補償」を必要とするのは、財産権者に「特別の犠牲」が加えられた場合であると一般に解されている。
「特別の犠牲」の判断は、侵害行為が。特定人又は特定の範疇に属する人を対象としているかどうか(形式的基準)、及び侵害行為が財産権の本質的内容を侵すほど強度であるかどうかなどで判断することとなる。
3項の「正当は補償」の解釈については、生じた損失のすべてについての完全な補償を要するとする「完全補償説」があり、土地収用法における損失の補償については、判例は完全補償説に立っている(最判昭48.10.18)。
判例を記すると「収用の前後を通じて被収用者の財産価値を等しくならしめるような補償をすべきであり、金銭を持って補償する場合には、被収用者が近傍において被収用地と同等の代替地を取得することをうるに足りる金額の補償を要する。」となっている。
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「損失補償」とは
2011年12月05日 / 補償等に関する業務関係
「損失補償」と「損害賠償」は、よく聞く言葉であるが、その意味をよくは分からないで使っているのでないかと思う場合がある。
そこで今回は、公共事業のために必要な用地の取得とそれに伴う「損失補償」について述べる。
まず「損失補償」とは、有力説によると「適法な公権力によって加えられた財産上の特別の損失に対し、全体的な公平負担の見地からこれを調整するためにする財産的補償をいう。」ものと定義されている。
「損失補償」の特色としては
①適法行為による損失の補償であること
②公権力の行使に基づく損失の補償であること
③財産上の特別の損失に対する補償であること
①から分かるように、適法行為であることが「損失補償」であることが分かる。
次に、「損失補償」と「損害賠償」について、「国家補償」の観点から述べる。
「国家補償」とは、国や地方公共団体の行政作用により生じた損害又は損失の補填を総称して「国家補償」と呼ぶ。
従来、これらは次に示す二つの異なる法形態により区分されてきた。
①不法行為に基づく損害賠償
・不法行為に基づく損害賠償が、個人的・道義的責任主義を根底に置いている。
・憲法第17条を基礎とし、国家賠償法や民法の不法行為の規定等が規律している。
②適法行為に基づく損失補償
・違法行為による損失補償は、団体主義思想を基礎とし、社会的公平負担の実現を基礎理念としている。
・憲法第29条第3項を中心とした法令が規律している。
最近では、公共事業の施行に伴う日陰、臭気、騒音、水質の汚濁等により第三者に生ずる損失又は損害(いわゆる「事業損失」)が生じ、その被害者に対して補填の必要性がある場合において、その救済を
①損害賠償の法的枠組みの中で考えるべきか
②損失補償の法的枠組みの中で考えるべきか
③そのいずれにも当たらない結果責任の一種として理解すべきか
について、学説上、対立がある。
実務上は、「これらの損害等が社会性格上受忍すべき範囲を超えるものである場合には、別途、損害賠償の請求が認められることもあるので。これらの損害等の発生が確実に予見される場合には、予めこれらについて賠償することは差し支えない」として、損害賠償の枠内における一定の要件の下での事前賠償により対応することとしている。
そこで今回は、公共事業のために必要な用地の取得とそれに伴う「損失補償」について述べる。
まず「損失補償」とは、有力説によると「適法な公権力によって加えられた財産上の特別の損失に対し、全体的な公平負担の見地からこれを調整するためにする財産的補償をいう。」ものと定義されている。
「損失補償」の特色としては
①適法行為による損失の補償であること
②公権力の行使に基づく損失の補償であること
③財産上の特別の損失に対する補償であること
①から分かるように、適法行為であることが「損失補償」であることが分かる。
次に、「損失補償」と「損害賠償」について、「国家補償」の観点から述べる。
「国家補償」とは、国や地方公共団体の行政作用により生じた損害又は損失の補填を総称して「国家補償」と呼ぶ。
従来、これらは次に示す二つの異なる法形態により区分されてきた。
①不法行為に基づく損害賠償
・不法行為に基づく損害賠償が、個人的・道義的責任主義を根底に置いている。
・憲法第17条を基礎とし、国家賠償法や民法の不法行為の規定等が規律している。
②適法行為に基づく損失補償
・違法行為による損失補償は、団体主義思想を基礎とし、社会的公平負担の実現を基礎理念としている。
・憲法第29条第3項を中心とした法令が規律している。
最近では、公共事業の施行に伴う日陰、臭気、騒音、水質の汚濁等により第三者に生ずる損失又は損害(いわゆる「事業損失」)が生じ、その被害者に対して補填の必要性がある場合において、その救済を
①損害賠償の法的枠組みの中で考えるべきか
②損失補償の法的枠組みの中で考えるべきか
③そのいずれにも当たらない結果責任の一種として理解すべきか
について、学説上、対立がある。
実務上は、「これらの損害等が社会性格上受忍すべき範囲を超えるものである場合には、別途、損害賠償の請求が認められることもあるので。これらの損害等の発生が確実に予見される場合には、予めこれらについて賠償することは差し支えない」として、損害賠償の枠内における一定の要件の下での事前賠償により対応することとしている。
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「相続させる」と「遺贈する」との比較
2011年12月03日 / 相続・遺言に関する業務関係
農地に関する遺言で「相続させる」旨の遺言は、「遺贈する」と比較して次のような長所がある。
① 所有権移転登記の際に要する登録免許税が、遺贈の場合には不動産の価額(固定資産税の評価額)の1000分の20であるのに村し、「相続させる」場合には1000分4ので済むこと。
② 所有権移転登記手続において、遺贈の場合には他の共同相続人と共同で申請しなければならないのに対し、「相続させる」場合には、受益者(相続人)が単独で申請できること。
③ その際に、遺産分割協議書の添付が要求されないこと。
④ 相続人に対し農地を取得させる場合、登記実務上、遺贈とすると農地法3条所定の農業委員会又は知事の許可が必要であるのに村し、「相続させる」場合には知事の許可が不要であること。なお、判例は、農地の遺贈についても知事の許可を不要と解している。
⑤ 遺産が借地権・賃借権の場合、遺贈であれば賃貸人の承諾が必要である。
また、包括遺贈と特定遺贈の比較をしてみると
① 包括遺贈
・遺贈の内容・・・財産の取得割合を示して遺贈する方法
・相続の相手・・・相続人又は相続人以外
・農地法3条の許可申請・・・不要
② 特定遺贈
・遺贈の内容・・・農地を特定して遺贈する方法
・相続の相手・・・相続人又は相続人以外
・農地法3条の許可申請・・・必要
となる。
農地の相続又は遺贈の際は、参考とされたし。
① 所有権移転登記の際に要する登録免許税が、遺贈の場合には不動産の価額(固定資産税の評価額)の1000分の20であるのに村し、「相続させる」場合には1000分4ので済むこと。
② 所有権移転登記手続において、遺贈の場合には他の共同相続人と共同で申請しなければならないのに対し、「相続させる」場合には、受益者(相続人)が単独で申請できること。
③ その際に、遺産分割協議書の添付が要求されないこと。
④ 相続人に対し農地を取得させる場合、登記実務上、遺贈とすると農地法3条所定の農業委員会又は知事の許可が必要であるのに村し、「相続させる」場合には知事の許可が不要であること。なお、判例は、農地の遺贈についても知事の許可を不要と解している。
⑤ 遺産が借地権・賃借権の場合、遺贈であれば賃貸人の承諾が必要である。
また、包括遺贈と特定遺贈の比較をしてみると
① 包括遺贈
・遺贈の内容・・・財産の取得割合を示して遺贈する方法
・相続の相手・・・相続人又は相続人以外
・農地法3条の許可申請・・・不要
② 特定遺贈
・遺贈の内容・・・農地を特定して遺贈する方法
・相続の相手・・・相続人又は相続人以外
・農地法3条の許可申請・・・必要
となる。
農地の相続又は遺贈の際は、参考とされたし。
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農地法と「相続させる」、「遺贈する」
2011年12月01日 / 相続・遺言に関する業務関係
「農地を遺産の分割により相続登記をする場合は、農地法による手続きは不要である。」ことと、「農地を遺贈する場合、包括遺贈か特定遺贈かで農地法上の許可の扱いが違ってくる。」ことは先に述べた。
今回は、相続人の1人に特定の財産を取得させるため、その財産を「遺贈する」旨の遺言を作成している場合と、「相続させる」としている場合の違いは何かについて述べる。
一般的に公正証書遺言においては、特定の相続人に特定の財産を取得させる場合、「遺贈する」ではなく「相続させる」とするのが普通の取扱いである。
このことは、相続人に対し農地を取得させる場合、登記実務上遺贈とすると、先の述べたように農地法3条により農業委員会又は知事の許可が必要となり、「相続させる」の場合は、農地法第3条の適用除外により知事等の許可が不要となる。
しかし判例によると、相続人に対しての農地の遺贈についても、知事の許可を不要と解している。(高松高判、最判、大阪高判)
これらの判例があるにもかかわらず、登記実務では所有権移転登記をなす際に、農地法3条の知事の許可を要求しているのである。(昭和43年民事局第三課長回答、昭和52年民事局第三課長回答、昭和58年民事局第三課長回答)
このため遺贈とすると、農業従事者でない相続人は所有権移転登記ができないおそれがある。
ただし、包括遺贈の場合には、相続と同様、許可はそもそも不要と解されている。
今回は、相続人の1人に特定の財産を取得させるため、その財産を「遺贈する」旨の遺言を作成している場合と、「相続させる」としている場合の違いは何かについて述べる。
一般的に公正証書遺言においては、特定の相続人に特定の財産を取得させる場合、「遺贈する」ではなく「相続させる」とするのが普通の取扱いである。
このことは、相続人に対し農地を取得させる場合、登記実務上遺贈とすると、先の述べたように農地法3条により農業委員会又は知事の許可が必要となり、「相続させる」の場合は、農地法第3条の適用除外により知事等の許可が不要となる。
しかし判例によると、相続人に対しての農地の遺贈についても、知事の許可を不要と解している。(高松高判、最判、大阪高判)
これらの判例があるにもかかわらず、登記実務では所有権移転登記をなす際に、農地法3条の知事の許可を要求しているのである。(昭和43年民事局第三課長回答、昭和52年民事局第三課長回答、昭和58年民事局第三課長回答)
このため遺贈とすると、農業従事者でない相続人は所有権移転登記ができないおそれがある。
ただし、包括遺贈の場合には、相続と同様、許可はそもそも不要と解されている。
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農地法と遺贈
2011年11月29日 / 相続・遺言に関する業務関係
遺言で自分の財産を他人に与えることを遺贈という。
農地を遺贈する場合、包括遺贈か特定遺贈かで農地法上の許可の扱いが違ってくる。
包括遺贈とは、遺贈する財産を特定せず、遺産の全部又は一部を文字どおり包括的に遺贈すること。例として「自分の財産の3分の1を〇〇に遺贈する」というように、遺産に対して一定の割合を示して遺贈する方法のこと。この場合、包括遺贈を受けると財産ばかりでなく、債務についても指示された割合だけは負担する義務が生じる。
包括遺贈は、相続の場合と同様の効果があるので、包括的遺贈によって農地を取得したときには、農地法3条の許可は不要とされている。
次に特定遺贈とは、財産(農地等)を具体的に特定して遺贈する方法であり、包括遺贈と異なり、遺言で指定された財産だけを取得する権利が発生するだけで、債務については、特に指示がない限り負担する必要はない。この点で、包括遺贈とは大きな違いがある。
特定遺贈は、通常の贈与や売買と同様、農地法3条の許可が必要になり、農地法が、相続など特定の場合を除き、農地の処分を制限することで、適正かつ効率的に耕作する者に農地を取得されることを目的としているためである。
従って、遺言で、特定の人に農地を遺贈しても、遺贈を受けた者が農地法の許可要件を満たさず、そのため、折角、遺贈を受けても登記ができず、農地を取得できない場合もあるので、農地を遺贈する場合には、農地法上の許可要件を考えて行う必要がある。
農地を遺贈する場合、包括遺贈か特定遺贈かで農地法上の許可の扱いが違ってくる。
包括遺贈とは、遺贈する財産を特定せず、遺産の全部又は一部を文字どおり包括的に遺贈すること。例として「自分の財産の3分の1を〇〇に遺贈する」というように、遺産に対して一定の割合を示して遺贈する方法のこと。この場合、包括遺贈を受けると財産ばかりでなく、債務についても指示された割合だけは負担する義務が生じる。
包括遺贈は、相続の場合と同様の効果があるので、包括的遺贈によって農地を取得したときには、農地法3条の許可は不要とされている。
次に特定遺贈とは、財産(農地等)を具体的に特定して遺贈する方法であり、包括遺贈と異なり、遺言で指定された財産だけを取得する権利が発生するだけで、債務については、特に指示がない限り負担する必要はない。この点で、包括遺贈とは大きな違いがある。
特定遺贈は、通常の贈与や売買と同様、農地法3条の許可が必要になり、農地法が、相続など特定の場合を除き、農地の処分を制限することで、適正かつ効率的に耕作する者に農地を取得されることを目的としているためである。
従って、遺言で、特定の人に農地を遺贈しても、遺贈を受けた者が農地法の許可要件を満たさず、そのため、折角、遺贈を受けても登記ができず、農地を取得できない場合もあるので、農地を遺贈する場合には、農地法上の許可要件を考えて行う必要がある。
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